Daikiの哲学日記

 当たり前だけど、大切なことを見落とさないように、文章を書いています。

微々たるものでも

 

微々たるものでも

 

 私たちがどんな状況にいようと、どんな他者と接していようと理性的に、協同的に、すなわち、私的な論理に基づくことなく有益に行動することと私たちが豊かな社会生活を生きることは不可分であるといっても過言ではないと思うとともに、それゆえに、そのような態度で生きるための明瞭な方法も、また重要なものであることは明白であるので、わたしは、それを他者に幾分か役立つことを願って記したい。

 その方法とは、私たちが何をするにしても、人類全体にいい影響を与えているかどうかを考えることである。その理由は、私たちは(少なくとも、私は)しばしば、私たち個人の日常生活における些細な行動による人類全体への影響を過小評価しすぎて、あたかも、その影響が存在しないかのように扱ってしまうことがあると思うが、私たちの行動がどんなに小さなものであろうと、人類全体の福利に影響を与えているとともに、私たちがそのことを意識することに成功するや否や、私的な関心(他者から自分への影響に関する関心)を没却し、他者とのつながりを意識することができ、たとえ、部屋の中に自身一人しかいなくとも、理性的に行動できるからである。逆に、私たちが人類全体への影響に関心を持つことができなければ、私たちの行動は理性を失い、動物的に、快楽と後悔をひたすら繰り返すようなものになってしまうだろう。

 このように、私たちが幸福に、有益に生きる為には、私たちが微々たるものであれ、「確かに存在する」私たちの些細な行動における、人類全体への影響に関心を持つこと、そして、他者との「確かに存在する」つながりを持つことが大切である。

 

読んでくれて、ありがとう。