Daikiの哲学日記

 当たり前だけど、大切なことを見落とさないように、文章を書いています。

他者の経験を盲信しない大切さ

他者の経験を盲信しない大切さ

 

 私は、私たちが自分自身の信じる生き方をし、充実した社会生活を送るために、他者の経験のみを根拠とする主張を盲信しないことが大切であると確信する。

 その理由は、私たちが他者の経験のみを根拠とする主張を盲信してしまえば、その主張と真逆の主張を、自身の経験のみをよりどころとして主張する人がいる可能性が十分にあることから、「経験」という言葉自体には、どんな主張に対しても、それを支持する力はないからだ。

 例えば、ある選択Aがあるとして、Pさんが「私の経験上、Aを選ぶべきだ。」と言い、他方、Qさんが「私の経験上、Aを選ぶことはやめるべきだ。」と言っているときに、普遍的な、有益な選択を採用したいならば、Pさん、Qさんの意見は信じるに値しない、あまり意味のないものになってしまうだろう。また、大人が子供に対して、自身の提言の普遍性を支えるために、「大人になればわかるから」としか主張しないならば、子供はその主張が普遍性を持っていない可能性を強く考慮すべきであるといえるだろう。

 このように、私たちは、ある特定の他者の経験を盲信することから生じる、無益な選択をしてしまう危険性をしっかりと認識することが大切であると思う。また、逆に、他者に何かを納得してもらいたいならば、私的な経験などといった、他者が確かめえないものを根拠にしないことが大切であろう。

 

読んでくれて、ありがとう。