自身の信条はむやみに他者に伝えないほうがいい
自身の信条はむやみに他者に伝えないほうがいい
私は、私たちが有益な社会生活を送るために、自分自身の行動と密接なかかわりがある自身の感情を有益な方向にコントロールするために役立つ何らかの哲学、思想、信条などを持っていると思うが、私たちがその信条を効果的にかつ継続的に活用していくために、その信条の内実を他者にむやみ伝えないことが非常に重要であると思う。
その理由は、私たちが自身の信条をむやみに他者に伝えてしまえば、私たちの信条が「自分自身の行動をコントロールするために守るべきもの」というものから、「他者にひけらかすためのもの」に変化してしまう恐れがあるからだ。
例えば、「他者に貢献することが喜びである」と他者に公言して、実際は他者に貢献しているという意識がない人々と、「他者に貢献することを喜びにしたい」ということを胸に秘め、実際に他者への貢献に尽力している人々とを比較すれば、どちらがその信条を有益な形で利用しているかどうかは火を見るより明らかであろう。
このように、私たちが自身の有益な行動を支える為の信条を役立つ形で維持し続けたいならば、自分自身の信条を他者に伝える必要性がまったくないことを理解し、その信条に基づく有益な行動をもってして他者に応えることが如何に本来的で、有益であるかを実感するべきである。
読んでくれて、ありがとう。