学問の世界で生きる勇気
学問の世界で生きる勇気
学問の世界で生きる勇気とはなんだろうか?
金銭的な困難を乗り越える勇気、熾烈な競争を勝ち抜く勇気などなど、様々な答えは人それぞれあっていいと思うのだが、私は個人的に次のような答えを持っている。
「学問の世界で生きる勇気とは、自分自身の無知に耐えることが出来ない人間になる勇気である」と。
その理由は、確かに学問の世界で生計をたてることは金銭的な困難があったり、様々な競争を勝ち抜く必要があるなど簡単なものでは無いが、自分自身の無知を自覚することによる苦痛が、金銭的な問題などの困難による苦痛よりもさらに大きなものであれば、学問の世界で生計を立てることによる諸々の困難は苦になり得ないからだ。
例えば、世界的な数学者の広中平祐は貧乏な学生だったというが、数学への情熱がある限りそのような困難は苦にならなかったという。
このように、自分自身の無知に耐えることができないという感情は、(様々な弊害はあるだろうが)学問の世界で生きようとする人間にとっては、多くの困難を苦にしないための最良の起爆剤のひとつになるのでは無いかと思う。
読んでいただき、感謝します。