「誰に対してもうまく付き合うための一定の方法」は存在しない

「誰に対してもうまく付き合うための一定の方法」は存在しない

　私は、私たちが他者と友好的な協同関係を築くために、誰に対しても無差別に、画一的に接することが役立つわけではないと思う。

　その理由は、容易に、直観的に理解されうることであると思うが、人間は多かれ少なかれ、私的な統覚体系、知覚を持っており、コミュニケーションにおける同じ表現に対しても、理解のされ方、解釈の仕方が多様であるからだ。

　例えば、私たちが真剣な表情で話すことに対して、好意的に解釈する人もいれば、恐怖を感じてしまう人もいるだろう。また、私たちが終始、笑顔で話すことに対して、親しみを感じる人もいれば、疑いの念をもって理解する人もいるだろう。

　このように、私たちが社会的に、対人関係の中で生きる上で、様々な人々と出会い、付き合っていく必要があると思うが、そこにおいて、「誰に対してもうまく付き合うための一定の方法」は存在しないのである。つまり、私たちは常に、相手がどういう人であるかを考え、共感し、多様な、良いコミュニケーションをする必要があるのである。

読んでくれて、ありがとう。